プロンプトとは?AIで書き方のコツは変わるのか

プロンプトとは?AIで書き方は変わる?

「ChatGPTでうまくいったプロンプトを、GeminiやClaudeに入れたら答えの雰囲気がまるで違った」。生成AIを使い始めると、多くの人がここで手が止まります。AIごとに書き方を覚え直す必要があるのか、ネットで見つけたテンプレートは別のAIでも使えるのか、迷うところです。

この記事では、OpenAI・Anthropic・Google・Microsoftが公開している公式ガイドを比べて、どのAIでも通用する書き方と、AIに合わせて変えたほうがよい点を分けて説明します。読み終えるころには、手元のプロンプトをどこから直せばよいかが分かるはずです。内容は2026年10月時点で、各社の公式ガイドを確認したものです。

プロンプトのコツはAIで変わる?答えは「基本は同じ、変わるのは一部」

基本のコツは、どのAIでも同じです。 変わるのは、AIを作った会社の違いよりも、「考えてから答えるタイプかどうか」「新しい世代かどうか」というモデルの種類による部分です。

各社の公式ガイドは、言い回しこそ違いますが、同じことを勧めています。具体的に書く、背景を渡す、例を見せる、出力の形式を指定する、結果を見て直す、の5つです。一方で、公式ガイド自身が「このモデルでは書き方を変えてください」と書いている点もあります。整理すると次の表になります。

コツ内容AIによる違い
具体的に書くしてほしいことを、あいまいさなく伝えるなし
背景を渡す誰のため、何のため、前提は何かを添えるなし
出力の形式を指定する箇条書き、表、文字数、口調などを決めるなし
結果を見て直す1回で決めず、足りない点を伝えて直すなし
例を見せる望む答えの見本を入れる一部あり(考えてから答えるタイプは、例なしから試す)
「段階的に考えて」と書く答える前に考え方を書き出させるあり(考えてから答えるタイプには不要)
強い言葉で念を押す「絶対に」「必ず」などで強調するあり(新しい世代では効きすぎる)

私は、この表の上4つを押さえておけば、AIを乗り換えても困ることはほとんどないと見ています。下の3つは、答えがおかしいと感じたときに見直す場所として覚えておくと十分です。

プロンプトとは、AIへの指示や質問のこと

プロンプトとは、生成AIに入力する指示や質問のことです。 文章だけでなく、画像や音声、ファイルもプロンプトに含まれます。

OpenAIのヘルプは、プロンプトを「会話を始めたり、モデルの応答を引き出したりするテキスト入力」と説明し、画像や音声の形もあるとしています。Microsoftも、Copilotのプロンプトを「Copilotにしてほしいことを伝える指示や質問」と説明しています。会社が違っても、定義はほぼ同じです。

もともと「プロンプト」は、コンピューターが命令の入力を待っている状態を示す記号やメッセージを指す言葉でした。生成AIの広まりとともに、「AIが出力を作るための指示文」という意味で使われるようになりました。

プロンプトは、いくつかの部品に分けて考えると書きやすくなります。

  • 指示: 何をしてほしいか(要約する、書く、比べる、直す)
  • 背景: 誰のため、何のためか。AIが知らない前提
  • 例: 望む答えの見本
  • 出力の形式: 箇条書き、表、文字数、口調
  • 役割: どんな立場で答えてほしいか

全部を毎回入れる必要はありません。Googleは、自社のガイドで挙げた4つの要素について「すべてを使う必要はないが、いくつか使うと役に立つ」と書いています。私も、短い質問にまで部品をそろえる必要はないと考えています。答えがずれたときに、足りない部品を足せば十分です。

プロンプトの例文を、指示・背景・例・出力の形式・役割の5つの部品に色分けした図

なお、プロンプトを工夫して望む答えを引き出すことを、プロンプトエンジニアリングと呼びます。OpenAIは「言語モデルの応答をうまく導くために、入力を設計し、最適化する作業」と説明しています。また、チャット画面の入力欄に書くプロンプトとは別に、AIにあらかじめ役割や前提を与えておく「システムプロンプト」があります。利用者が設定できる場合は、カスタム指示などの名前で用意されています。

どのAIでも変わらない3つの原則

プロンプトの土台は、具体的に書く、背景を渡す、出力を見て直す、の3つです。 この3つは、4社の公式ガイドのすべてに共通しています。

原則1: してほしいことを、具体的に、あいまいさなく書く

AIは、書かれていないことを察してはくれません。Googleの公式ヘルプは、「トレーニング計画」とだけ書く代わりに、「新製品の発売に向けた、営業チーム用のトレーニング計画を書いてください」と書くよう勧めています。

Anthropicの公式ガイドには、分かりやすい確かめ方が載っています。そのプロンプトを、事情を知らない同僚に見せて、そのとおりに作業できるかを考えるというものです。同僚が戸惑うなら、AIも戸惑います。Anthropicは、AIを「優秀だが、あなたの職場の決まりや進め方を知らない新入社員」にたとえています。

原則2: AIが知らない背景を渡す

AIは、あなたの仕事も、読み手も、過去の経緯も知りません。背景を渡すと、答えは目に見えて的を射たものになります。

Anthropicは、指示に理由を添えることを勧めています。「省略記号(…)を使わないでください」とだけ書くよりも、「この文章は読み上げソフトで読まれます。省略記号は読み上げられないので使わないでください」と書くほうが、AIは目的を理解して、ほかの場面にも応用できます。OpenAIも、良いプロンプトの手順として「何を、誰のために、なぜ必要なのか」を伝えることを挙げています。

原則3: 1回で決めようとせず、出力を見て直す

最初のプロンプトで完璧な答えが出ることは、あまりありません。OpenAIは「完璧なプロンプトの書き方は1つではない」とし、同僚との会話のつもりで試すよう勧めています。Googleも、結果が期待に届かなければ、追加のプロンプトで見直しを重ねるよう書いています。

次の例は、3つの原則で書き直す前と後です。

  • 書き直す前: 「会議の案内メールを書いて」
  • 書き直した後: 「来週の火曜日14時から開く、新商品の価格を決める会議の案内メールを書いてください。宛先は営業部の5人で、全員が初めて参加します。事前に価格案の資料を読んできてほしいことを伝えたいです。件名と本文に分け、本文は200字以内、丁寧だが堅すぎない口調でお願いします」

足したのは、日時と目的(具体的に書く)、宛先と伝えたいこと(背景を渡す)、件名・文字数・口調(形式の指定)です。出てきた文面が長ければ「もう少し短く」と返せば直ります。私は、3つのうちいちばん効果が大きいのは背景を渡すことだと感じています。指示そのものは誰でも書きますが、背景は書き手の頭の中にあるため、抜け落ちやすいからです。

あいまいなプロンプトと、具体的な内容・背景・形式を足して書き直したプロンプトを左右に並べた図

4社の公式ガイドを並べると、勧めていることはほぼ同じ

4社の公式ガイドは、要素の名前が違うだけで、中身はほぼ重なっています。 違いが出るのは、特定のモデルに向けた注意書きの部分です。

Googleは、ペルソナ・タスク・コンテキスト・形式の4つを挙げています。Microsoftは、目標・コンテキスト・ソース・期待の4つです。名前は違いますが、「何をしてほしいか」「背景は何か」「どんな形で返してほしいか」を伝える点は同じです。Microsoftの「ソース」は、参照してほしい資料を指定することで、背景の渡し方の一種と言えます。

会社(サービスの例)公式ガイドが挙げる要点特定のモデルに向けた注意
OpenAI(ChatGPT)明確で具体的に書く。十分な文脈を渡す。出力を見て直す推論モデル(o3、o4-miniなど)には簡潔で直接的に書く。「段階的に考えて」は不要。GPT-5は、矛盾した指示やあいまいな指示の悪影響を受けやすい
Anthropic(Claude)明確で直接的に書く。理由や背景を添える。例を見せる。XMLタグで区切る。役割を与えるClaude Opus 4.5とClaude Opus 4.6は指示によく反応するため、強い言い方を普通の言い方に戻す。20,000トークン以上の長い資料は、プロンプトの先頭に置く
Google(Gemini)ペルソナ・タスク・コンテキスト・形式の4要素。自然な言葉で、具体的に書く。会話として直していくGemini 3は、正確で直接的に書く。説得するような言い回しを避ける。長い資料は先に置き、質問を最後に置く
Microsoft(Copilot)目標・コンテキスト・ソース・期待の4要素。明確で簡潔に、構造を整えて書く確認した公式ページには、モデル別の注意は書かれていない

2026年10月時点

私がこの表でいちばん伝えたいのは、左の列(要点)は横に読むとほぼ同じで、違いは右の列に集まっているということです。つまり、覚えるべき基本は1セットで足ります。「ChatGPT用」「Gemini用」とテンプレートを別々に集めるよりも、基本を1つ身につけて、右の列だけを気にかけるほうが、ずっと楽です。

公式ガイドの共通点を動画で確かめたい方には、次の動画が分かりやすいです。OpenAI・Anthropic・Googleの3社が勧めるコツを、7つの項目にまとめて紹介しています。

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動画では、3社の公式ガイドの内容を、明確で具体的な指示、役割、背景とコンテキスト、出力の仕様、ルールと制約、出力例、自然な言葉での会話、の7項目に整理しています。そのうえで、いちばん大事なのは繰り返しの微調整だとしています。1回の指示で出た答えが気に入らなくても悩まず、どこが気に入らないかを伝えて直していけばよい、という説明です。

各社とも、一般の利用者向けの入門ページを用意しています。OpenAI Academyの入門ページ、Google Workspaceのヘルプ、Microsoft Learnの学習モジュールは、どれも短時間で読めます。

AIに合わせて変えたほうがよい3つの点

変えたほうがよいのは、「段階的に考えて」の指示、強い言葉での念押し、例の入れ方の3つです。 どれも、会社の違いではなく、モデルの種類や世代の違いから来ています。

プロンプトをAIに合わせて見直すときの判断の流れを、3つの問いで示した図

1. 考えてから答えるタイプには、「段階的に考えて」と書かない

生成AIには、答える前に内部でじっくり考えるタイプ(推論モデル)があります。このタイプに「ステップバイステップで考えてください」と書く必要はありません。

OpenAIの推論モデル向けガイドは、推論モデルとそうでないモデルは「必要なプロンプトが違う」と明記しています。推論モデルは内部で考えるので、「段階的に考えて」「理由を説明して」と指示するのは不要で、性能が上がらないばかりか、下がることもあるとしています。Googleも、Geminiの新しい系列は内部で自動的に考えるため、考える手順を答えの中に書かせる必要は基本的にない、と説明しています。

では、深く考えてほしいときはどうするか。OpenAIもGoogleも、「よく考えて」「じっくり考えて」のような短い一言なら、より深い検討を引き出せるとしています。手順を細かく指定するのではなく、どれだけ力を入れてほしいかを伝える、という違いです。

考えてから答えるタイプへの指示の出し方は、Geminiを例にした次の動画が参考になります。「ほかのAIと同じように使ったら微妙だった」と感じる理由を、3つに分けて説明しています。

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動画が挙げる理由は、AIの特性を意識せずに指示していること、答え方の癖を知らないこと、出力のイメージを共有できていないことの3つです。考えてから答えるタイプに、手取り足取りの細かい指示を出すと、長すぎる指示や細かすぎる指示がかえって的外れな答えを招くとしています。また、答えが簡潔になりやすいので、詳しい説明がほしいときは、そのことをはっきり指示すればよいと説明しています。

2. 新しい世代には、強い言葉で念を押さない

以前は、「絶対に」「必ず」「重要」と大文字や強い言葉で繰り返すと、AIが指示を守りやすくなると言われていました。新しい世代のモデルでは、これが逆効果になることがあります。

Anthropicは、新しいモデルは指示によく反応するため、以前のモデル向けに強い言葉で書いたプロンプトは効きすぎるとしています。対策は、強い言い方をやめて、普通の言い方に戻すことです。Googleも、Gemini 3に対しては、不要な言い回しや説得するような言葉を避けるよう勧めています。

OpenAIは、別の角度から同じことを指摘しています。新しいモデルは指示にきわめて忠実に従うため、矛盾した指示やあいまいな指示があると、以前のモデルよりも悪い影響が出やすいというものです。OpenAIのガイドには、以前のモデルでは効果があった「徹底的に情報を集めて」という指示が、新しいモデルでは調べすぎを招いて逆効果になった、という事例も載っています。

私は、ここがいちばん見落とされやすい点だと見ています。古い記事やテンプレートには強い言葉や「おまじない」が多く残っていて、それをそのまま新しいモデルに入れている人が少なくないからです。

3. 例は、モデルの種類によって入れ方を変える

例を見せることは、答えの形式や口調をそろえる確かな方法です。ただし、例の入れ方については、公式ガイドの間で勧め方に違いがあります。

  • Googleは、Gemini向けのガイドで「プロンプトには常に例を入れることを勧める」としています。
  • OpenAIは、推論モデル向けのガイドで「まず例なしで試し、必要なら例を足す」としています。

食い違って見えますが、対象としているモデルの種類が違います。私は、まず例なしで試し、形式や口調がそろわなければ例を2〜3個足すという順番が、どのAIでも無理がないと考えています。例を入れるときは、形式をそろえてください。Googleは、例が多すぎるとAIが例に引きずられすぎることがある、とも注意しています。

区切り方と資料の置き方は、会社ではなく中身で決める

「ChatGPTはMarkdown、ClaudeはXMLタグ」と会社ごとに書き分ける必要は、基本的にありません。 大事なのは、指示と資料がどこで分かれるかをAIに伝えることです。

AIごとに好みの書式があるという説明をよく見かけます。しかし、公式ガイドを読むと、どの会社も複数の区切り方を認めています。

  • OpenAIは、Markdown、XMLタグ、セクションの見出しを区切りとして挙げています。
  • Googleは、XML形式のタグかMarkdownの見出しが有効で、1つのプロンプトの中ではどちらかに統一するよう勧めています。
  • Anthropicは、指示・背景・例・入力が混ざる複雑なプロンプトで、XMLタグを使うことを勧めています。

3社に共通しているのは、区切りを付けることと、1つのプロンプトの中で書式を統一することです。短いプロンプトなら区切りは要りません。長い資料を貼り付けるときに、「ここからが資料」「ここからが質問」と分かるようにすれば十分です。

見出し記号(#)で区切る書き方を画面で見たい方は、次の動画をどうぞ。区切り方を型にした「深津式プロンプト」を、例文つきで説明しています。

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動画では、行の頭に「#」と半角スペースを付けると見出しとして認識されること、命令書・制約条件・入力文・出力文の見出しで命令や条件を区切ることを、キャッチコピーやメールの作成を例に説明しています。型どおりでなくても、見出しを短くしたり、自分の使いやすい見出しに変えたりしてよいとしています。思った答えが出なければ、会話を繰り返して近づけていく、という点も同じです。

長い資料を先に、質問を最後に置くプロンプトの並べ方と、見出し記号やタグで区切る例を示した図

長い資料の置き方も、会社による違いはありません。Anthropicは、長い資料をプロンプトの先頭に置き、質問や指示をその後に書くよう勧めています。Googleも、資料をすべて先に渡し、質問は最後に置くよう勧めています。さらにGoogleは、資料の後に「上の情報をもとに」のようなつなぎの言葉を入れることも挙げています。

長い資料を扱うときは、AIがもっともらしい誤り(ハルシネーション)を返すことにも気をつけてください。Anthropicは、資料の中から関係する部分を先に引用させてから作業をさせると、AIが関係のある内容に集中しやすくなるとしています。私は、資料の要約を頼むときに「根拠にした箇所を引用してください」と一言足すことをおすすめします。答えを自分で確かめやすくなるからです。

自分のAIで違いを確かめる手順

違いを知るいちばん確かな方法は、同じプロンプトを2つのAIに入れて比べることです。 10分ほどでできます。

  1. ふだんよく使うプロンプトを1つ選びます。仕事のメール、文章の要約など、結果の良し悪しを自分で判断できるものが向いています。
  2. そのプロンプトを、何も変えずに2つのAIに入れます。
  3. 答えを、長さ、形式(箇条書きか文章か)、指示を守っているか、の3点で比べます。
  4. 3つの原則で書き直します。背景と出力の形式を足すだけでかまいません。
  5. 書き直したプロンプトを、もう一度2つのAIに入れて比べます。
同じプロンプトを2つのAIのチャット画面に入れて、答えを左右に並べて比べている画面

手順4の書き直しのあとは、2つのAIの答えの差が小さくなるはずです。プロンプトがあいまいなほど、AIは足りない部分を自分で補います。その補い方がAIごとに違うために、答えが大きく分かれます。私は、答えの違いの多くは、AIの違いというより、プロンプトのあいまいさが原因だと見ています。

比べるときは、会社名や顧客名などの機密情報や個人情報を入れないようにしてください。利用上のルールが設けられている生成AIサービスもあるので、仕事で使う場合は職場の決まりを確かめておくと安心です。

思ったとおりの答えが出ないときの直し方

直すときは、手間の少ないものから順に試してください。 多くの場合、最初の2つで解決します。

  1. 背景を1〜2文足す。 誰のため、何のために使うのかを書きます。
  2. 出力の形式を指定する。 文字数、箇条書きか文章か、口調を決めます。
  3. 強い言葉と矛盾を取り除く。 「絶対に」「必ず」を普通の言い方に戻し、互いにぶつかる指示がないかを見直します。
  4. 大きな作業を分ける。 調べる、構成を作る、書く、のように段階ごとに頼みます。
  5. 例を足す。 望む答えの見本を2〜3個、同じ形式で入れます。
  6. 新しい会話でやり直す。 やり取りが長くなって話がこじれたら、要点をまとめて新しい会話に入れ直します。
プロンプトの直し方を、手間の少ない順に6段の階段で並べた図

この順番にしたのは、上にあるものほど書き足す量が少なく、どのAIでも効くからです。背景と形式は1〜2文で済みます。3番目は、足すのではなく削る作業なので、気づきにくい分だけ後ろに置きました。例を足すのは効果が大きい反面、見本を用意する手間がかかるので5番目にしています。

4番目の「分ける」は、OpenAIもGoogleも勧めている方法です。ただし、OpenAIは新しいモデルについて、関連する背景と指示を1つの依頼にまとめても、筋の通った答えを返せるようになったとも説明しています。私は、まず1つにまとめて頼み、うまくいかなければ分ける、という順番で試すのがよいと考えています。

情報の入れすぎにも注意が必要です。OpenAIは、詳しく書くほど答えは良くなるとしつつ、余計な情報が多すぎると、かえって答えが役に立たなくなることがあるとしています。足すのは、作業に関係のある背景だけにしてください。

プロンプトについてよくある質問

プロンプトとは簡単に言うと何ですか?

生成AIに入力する指示や質問のことです。文章のほか、画像や音声、ファイルも含まれます。AIはプロンプトをもとに答えを作るので、書き方しだいで答えの質が変わります。

ChatGPT用のプロンプトは、GeminiやClaudeでもそのまま使えますか?

ほとんどの場合、そのまま使えます。4社の公式ガイドが勧めている基本は共通だからです。答えがおかしいときは、「段階的に考えて」の指示、強い言葉での念押し、例の入れ方の3点を見直してください。

プロンプトは長いほうが良いですか?

長さそのものは、良し悪しを決めません。作業に必要な背景は足し、関係のない情報は削るのが基本です。OpenAIは、余計な情報が多すぎると答えが役に立たなくなることがあるとしています。

「あなたはプロの○○です」と役割を与えると、本当に答えは良くなりますか?

答えの方向や口調を絞る効果はあります。Anthropicは、1文の役割指定でも違いが出るとしています。ただし役割は部品の1つで、Googleも4つの要素をすべて使う必要はないとしています。役割だけを書くよりも、背景と形式を添えるほうが確実です。

プロンプトエンジニアリングは、AIが賢くなると不要になりますか?

細かなテクニックは要らなくなりつつありますが、してほしいことと背景を正確に伝える力は必要なままです。新しいモデルほど指示に忠実に従うため、あいまいな指示や矛盾した指示の影響はむしろ大きくなっています。なお、指示文だけでなく、会話の履歴や参照する資料まで含めた文脈全体を設計する考え方は、コンテキストエンジニアリングと呼ばれています。

この記事の更新方針

この記事は、2026年10月時点で各社の公式ガイドを確認して書いています。次のいずれかが変わったときに見直します。

  • 各社の公式ガイドで、基本として勧める要素(4要素など)が変わったとき
  • 「特定のモデルに向けた注意」の表に載せたモデルが、新しい世代に置き換わったとき
  • 考えてから答えるタイプのモデルについて、「段階的に考えて」の扱いが変わったとき
  • 例の入れ方や区切り方について、公式ガイドの勧め方が変わったとき
  • 一般の利用者向けの入門ページが、移転または終了したとき

モデル名や数値は、「4社の公式ガイドを並べると、勧めていることはほぼ同じ」の表にまとめています。見直すときは、まずこの表を確認します。

今日からプロンプトを良くするために

プロンプトの書き方は、AIごとに覚え直すものではありません。要点を振り返ります。

  • プロンプトとは、AIに入力する指示や質問のこと
  • 基本のコツは、4社の公式ガイドでほぼ共通している
  • 土台は、具体的に書く、背景を渡す、出力を見て直す、の3つ
  • AIに合わせて変えるのは、「段階的に考えて」の指示、強い言葉での念押し、例の入れ方の3点
  • 区切り方と資料の置き方は、会社ではなく中身で決める

テンプレートを集めるよりも、初対面の優秀な同僚に仕事を頼むつもりで書くほうが、AIが変わっても通用します。私は、これがプロンプトの書き方でいちばん長持ちする考え方だと思っています。

まずは、ふだん使っているプロンプトを1つ選んで、背景を1〜2文足してみてください。それを2つのAIに入れて比べると、この記事で説明したことを自分の目で確かめられます。Anthropicが公開している無料の公式チュートリアルのように、手を動かして学べる教材もあります。

この記事を書いた人

悟知(Satoshi)

SatoriNote 編集長 / Web編集者・ボーカリスト・作曲家

SatoriNote 編集長。SEO 会社、音楽イベント会社の Web 担当、WiMAX の EC サイト運用を経て、Web メディア「みんなのらくらくマガジン」の編集長を4年務める。元ヴィジュアル系バンドのボーカルで、現在も「悟知」名義で楽曲を制作・配信している。